多くの方が一度は耳にしたことがあるであろう世界的に有名なレストランガイド『ミシュランガイド』。三つ星を目指して奮闘するシェフを演じ話題となった木村拓哉さん主演の「グランメゾン東京」で、ミシュランへの注目度は高まっています。 ドラマでも描かれていましたが、確かな舌を持ち厳しい審査基準を持つミシュランの調査員は決して招待を明かさず、極秘で調査を行っております。そんな極秘の審査を経てミシュランの星を獲得したお店は、絶大な信用を得られると評判です。今回はその評価基準に秘められた正体を紐解きます。
正体を偽って活動⁉ 極秘で動くミシュラン調査員の正体とは
匿名調査員は、全員が特殊訓練を受けたミシュランの社員です。一般のお客様に紛れ世界中の飲食店に足を運んでいます。フルタイムの仕事として一週間に10食以上も調査をするという予想以上にハードなお仕事です。 調査員になるには、5~10年ホテルやレストラン業界を経験し、数か月間フランスで世界統一の評価基準で調査・評価できるよう厳しいトレーニングを受けるそうです。その後は先輩調査員の指導のもとで経験を積みます。特殊訓練を乗りこえた限られた人だけが、ミシュランの調査員になれるのです。 そして、身近な家族だけがその職業を知り、友人には職業を偽っているそうです。そこまでこだわったミシュラン調査員のお仕事だからこそ、その評価基準も厳しくなるのは当然かもしれません。
星を維持する重圧感と難しさ
ミシュランの星を維持するのは極めて難しく、ここ数年、星を返上するレストランも相次ぎました。英ウェールズにあるフランス料理店【チェッカーズ】や【鮨さいとう】などは耳にしたことがあるかもしれません。ミシュランガイドに掲載されたいという願望の裏には、星を維持していくという過度のプレッシャーがかかります。ミシュランの星を取得する難しさと共に、継続する難しさも避けては通れない事実と言えるでしょう。
『ミシュランガイド東京2021』の新たな試み
ミシュランは、環境に配慮した“サステナブル(持続可能)”な取り組みを行う施設を「ミシュラン グリーンスター」として評価しました。 今回、東京初の「ミシュラン グリーンスター」を獲得した店舗は、合計6軒。3つ星の店からはフランス料理【カンテサンス】、【レフェルヴェソンス】の2軒。2つ星の店からはイノベーティブ【NARISAWA】、フランス料理【フロリレージュ】の2軒。1つ星の店からはフランス料理【シンシア】、【LATURE(ラチュレ)】の2軒。今年東京のミシュランの星を獲得したのは全212軒でした。かなりの倍率だということが見受けられます。